キクを加害するアザミウマ類は、主にヒラズハナアザミウマ、クロゲハナアザミウマ、
ミナミキイロアザミウマ、ミカンキイロアザミウマ、ネギアザミウマ等がいます。
形態:
体長は1~2mm、体色は黒褐色から淡黄色です。
被害:
新芽を加害し、展開葉がケロイド状に萎縮、奇形になる症状を引き起こす種類もいます。
花を加害した場合、花色が退色、または褐変します。
また、えそ病(TSWV)や茎えそ病(CSNV)などのウイルス病を媒介します。
発生時期:
3~11月に発生し、5~9月の高温乾燥期に急増します。新芽や蕾の中によく生息します。
防除方法:
定期的な薬剤散布が必要です。
また、銀白色マルチや防虫ネットを使用し、
外からの飛び込みを防いだり、青色もしくは黄色の粘着板をハウス内に設置し、
早期発見および捕殺に努めることも有効です。
薬剤:
アファーム乳剤、オルトラン水和剤、オンコル粒剤5、カスケード乳剤、コテツフロアブル
スピノエース顆粒水和剤、ディアナSC、inochioセイレーンフロアブル
ベストガード水溶剤、マッチ乳剤、モスピラン顆粒水溶剤、
ハチハチ乳剤・フロアブル、トランスフォームフロアブル、ファインセーブフロアブル
ピレスロイド系や有機リン系農薬はリサージェンス※¹を起こす可能性があるため使用に注意します。
※¹農薬散布により害虫とともに天敵も減ってしまい、農薬の薬効が切れたあと、目的とする害虫が再び増えてしまう現象。